iwashi station

少しだけ働く。ちょこっと投資。お買い物はダイエー。

狂あい

その日も雨だったと思う。

事務所の中にいても雨のざあざあと降る音が聞こえてくるくらいだった。

こないだの間違いのため、

ぼくは会社のエラい人に呼ばれ、さんざんお説教されていた。

ようやくお話しも終わり、ドアを開け出たらすれ違いざまに新人の男に笑われた。

間違いをしたのは自分だから仕方ないけれど、狂おしく思う。糞。

 

と思ったら、今度は嫌いな奴が妙に優しく挨拶してきた。

ぼくは無視して通り過ぎた。

 

なかば罰のように奥の作業場の片づけを命じられて、夕刻、ぼくは致し方なく片付けをした。

 

黴臭い作業場。

雨音がしない。いつの間にか雨が止んでいた。

ぼくは窓を開けてみた。

まだ暗い雨雲が残るなか、ところどころのぞく空は夕焼け色をしていた。

外は紫陽花の花が咲いていた。

きっと雨のせいだろう、一面が紫陽花色に見えた。

紫陽花は美しいと思った。そして、ぼくはまだ大丈夫だと思った。

そしたら、もっと一面が紫陽花のピンクと紫になった。

きっと雨のせいだ。

f:id:hitoyasu:20170626115447p:plain